終わらぬ死闘、Kurzweil K2000J

前回で終わりだと思ったら、まだやってるよK2000J

でるわでるわ問題が。

  • 8時間位連続通電してるとリセット&フリーズする
  • メインボードユニットをネジ止めすると起動しなくなる
  • いきなりタクトスイッチの効きが悪くなってきた
  • ベンダーユニットがプラプラ

この連続通電リセットフリーズは結構海外でも報告されてんのよね。
もともと発熱すごいマシンだからしゃーないぜブラザーHAHAHAHAみたいな話になってた。

いや、だめやろ。

ということで1番解せないのがネジを締めると起動しなくなるってやつ

ネジを締める。起動しなくなる

嘘のような真の話。ココまでは半バラック状態で動作確認すすめてて問題ないからちゃんと組み立ててみたら起動しなくなった。
なんやねんこれ。

最初は検討もつかなかったけど、とりあえず起動しなくなると5Vラインが全部死んでる状態になってた。
あと、アンダーボディのファンユニットを接続すると、この現象が出るとファンの回転数が上がる。

ヒントはこのファンの回転数でした。

いっぱい考えたんですよ。何がどうなるとこうなるか。

んで思いついたのが3端子レギュレーター。

78系の正電圧は耳とつながってる2ピンがグランドだからいいけど、79系の負電圧レギュレーターは耳につながってる2ピンがグランドじゃなくてインプット電圧になってるんですよ。

K2000Jは絶縁シリコンパッドを敷いて放熱シャーシにネジ止めされてます。

もしこの7912がシャーシに漏電してたらどうなる?

まずグランドリフトならぬグランドダウンというかグランドが負電圧になります。
だと直流で動いてる奴らの電圧ってのはグランド基準に算出される伝圧なんでグランドが漏電しておかしい電圧になってれば差し引き電圧で色んな所でおかしな電圧になるわけですよ。

ここで先に出た問題が起きてるときにファンの回転数が上がるってやつが大ヒントになります。

グランド電圧が負電圧になって正電圧は正常に12V行ってるとなると正常の12Vじゃなくてグランドが下がってる分も加算された電圧でファンが回るわけですよ。オーバーロード状態ですよ。回転も上がりますさ。

てことで漏電してるのは間違いねぇだろうなというか他に思い浮かばない。ということで見てみました。

2021-06-21 17.00.04

真ん中が7912のシリコンパッド。穴が開いてシャーシが見えてます。この状態で耳のネジ閉めれば耳がシャーシに接触して漏電しますな。ということでパッド交換。剥がしてみたらぜんぶ固くなっててぼろぼろ。

2021-06-22 11.22.28

あ、じっさい漏電してるかどうか測ったのか?って言われれば測ってません。トランスのタップとの差分とれば漏電見つけられるだろうけど、現象出たら延焼防ぐために即電源断してたんで悠長に確認してたら被害が広がるんで見てないです。

とりあえずこれで漏電はなくなりました。

8時間以上通電でリセットもなくなりました。

ネジを締めてリセットもなくなりました。

8時間以上、っていうやつはグランド電圧異常で異常発熱して落ちてたんだと思われます。

ネジ締めて、っていうのはネジを締めることによりメインボードのグランドとシャーシが完全に電気的に接続されることによってグランドマイナスリフトが起きて起動しなくなってたみたいです。絶縁をしっかりしたら締めても落ちなくなりました。

この対処をして3日くらい連続通電しても問題なしだったんでこれで解決ということにします。

ってこの件、書いてる以上に非常に解析とか検証とかものすごい大変でした。もう勘弁してくれや・・・

タクトスイッチ交換

交換すりゃいいのよ。それですむのが普通。でもK2000Jは普通じゃないです。

てか、以前預かったときとか全く問題なく、こっちで起動してから色々いじってるときも問題なかったんですが、わりといきなり効きが悪くなってきました。ほんといきなりガタガタと機器が悪くなる。
なんやこれ。

2021-06-26 15.09.55

交換自体はいいのよ。

ただね、ボディの金型寸法と基板寸法が0.5mmくらいずれてるんすよ。

デフォな状態だと両脇からせめて基板の真ん中をたわませてごまかしてるっぽいです。

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分かりづらいけど、テンキーの方でボードの位置合わせするとこういうふうにコントロールキー郡が左によってボディーに擦れてまともにボタンを押せなくなります。

かといってもともとみたいに基板をたわますなんてやりたか無いんですよ。

でどうするかというと

2021-06-28 15.36.53

あなを削って広げます。外観上、気づかれないレベルでかつボタンが接触しないレベルで削ります。
はっきりいって調整がクソみたいに大変です。ちゃんとハマるように調整するまで4時間近くかかりました。

K2000、K2VXのタクトスイッチ交換はこの作業が伴うんでとんでもなく厄介です。金型設計ずれるなんて考えられんわ。

あ、ボディー裏側は全部導電性塗料塗りたくられてるんで削り粉を残すと大惨事なんでちゃんと除去しましょうね。

ベンダーがぐらぐら

ベンダーとモジュレーションホイールがついてるユニットは上下ビス2本だけで支えられてます。
ここは左手おいたりして力がかかります。更にいうと筐体のABS素材が劣化しててもう風が吹いただけで崩壊するレベルです。

K2000系でベンダーがなんかぐらつくと思ってる方、中はこうなってます。

2021-06-16 17.50.02

ネジ受けが砕けるなんて生易しいもんじゃねぇ。爆発してます。
こいつはエポキシ樹脂やらなにやらで再生します。

でもそれだけでは2点ドメで遅かれ早かれなんでちょっと対策してます。秘密です。

あと、組み上げたときにモジュレーションホイールが筐体に少し擦れてたんでイモネジ緩めて超世しようとして緩めたらネジ受けが砕け散りました。

2021-06-25 16.36.07

もう、ぼろぼろ。ここもちゃんと補修しました。

その他

話は前後しますが、ネジをきちんと閉めない状態(これだとちゃんと動く(8時間フリーズは健在))で動作確認してるときにたまに起動しないときがありました。

叩くと動く。

昭和かよ(平成のマシンです)

なかでどっかショートしてるんじゃないかといろいろ見ました。

2021-06-14 13.35.57

コイルがコンデンサの足に触れてる。ここはとくに問題なかったけど一応離れてもらいました。

で、問題箇所。

2021-06-11 10.57.33

Janisのジャンパ。ココがオープンだと起動しません。ジャンパ抜いてみたら写真のようにピンが曲がってました。

2021-06-11 11.00.51

ジャンパの方もまっすぐじゃなくて斜めに無理やり入れられたらしく、中の接点がバカになってました。

言い逃れのできない製造ミス。

ここをちゃんとしたら起動しなくなる、っていう現象は根絶できました。まじかよほんと信じられん。

ということでぜんぶ対処してもうちょっと起動耐久試験したらOKです。30年の月日は製造の手抜きを表出させますね。

辛かったです。こんだけ手抜きの後始末ばっかりだと滅入ります・・・。

でももう大丈夫です。きっと。