YAMAHA TX802修理その2 スイッチング電源は壊れると怖いまじで

さて、本題というかそっちにいきますか。

TX802を2台、間にDX7IIFD(これも電源の影響でえらい目にあったけどまた別の機会に)はさみながら修理したのですが、その2台分の内容をまぜこぜに記載します。

まず大前提としてTX802は電源が壊れます。100%こわれます。

うちのTXはなんともない??そうですか。それはまだ壊れていないだけです。

こんなかんじです。

これはTX802-1号機の電源ボード裏です。何が起きたかといえばコンデンサが液漏れして腐って基板を腐食させた状態です。うちに来たときの1号機、この状態で動いてました。びっくり。ついでに基板上部割れてます。ちょっと筐体にねじれとか加わるとダイレクトに基板に応力かかる構造になってるのが厄介なところなんだよなぁこいつ。

コンデンサはまぁ、交換するとしてこの基盤はどうしたかというと、まずパターンは生きてました。動いてんだもん生きてるわな。ただ、上のヒビ入ってるところが外すときにパターン首の皮一枚になってたのが限界を迎えて切れて起動しなくなりましたけどね。対応はまず腐食したレジストを全部ブッコしてはんだ盛直しでなんとかなりました。

基板が割れてパターン断裂してたところはレジスト剥がしてはんだでつなぎました。基板の割れ自体も接着剤で補強してガチガチにつないでます。これでコンデンサ交換して電源基板はおわりっすよ。ちょろいちょろい。

そう思っていた時期が私にもありました。

スイッチング電源の故障は無差別爆撃のごとく

で、一通りメインボードとジャックボードと全部コンデンサ交換して、おきゃくさんのご要望のあったLCD交換もして動作確認をして返送させていただいたわけですよ。
そしたら向こうで打鍵ごとに8打鍵周期ごととかにおとが出たり出なかったりする、という現象がだんだん起きてきたとのご連絡を頂いてこりゃだめだということで返送してもらって調査ですよ。

で、うちに届いたときには再現しなくなってた困ったちゃん。この再現しないっていうのが一番困る。

でもお客さんもすごく詳しい方なんで不具合が出てるのは間違いないということで洗い出してみました。

まず、打鍵で音が出たりでなくなったりはオルタネイティブアサインまわりの制御がNGということ。
それとハードリセットかけてもらったりしてもらっていろいろ試していただいたところ、直ったり再現したりとのこと。

このだんかいでまー、オルタネイティブアサイン周りとSRAMもなんか臭うなって状態になってきました。

オルタネイティブアサインなんてソフト制御じゃないんかよ、と思われるかもしれませんけど実は割とダイナミック実装でしてね、データバスでD-FlipFlopから命令を受けたAnalogSwitchというデジタル素子(?)が物理的に振り分けする構造になってます。

AnalogSwitchってのはトランジスタリレーみたいなもんでどれをMIXに流すかとか切り替えてるわけですよ。それのしじをシステムバスから受けてんのがD-FlipFlopってかんじで。

MIXがわにとぎれとぎれの音が行ってる、っていうことはMIXできてないわけで要するにこのAnalogSwitchがちゃんと動いてないと起きるどうさってことになります。混ぜるかどうかはこいつ次第なんで。

ということでAnalogSwitch交換、念の為D-FlipFlopも交換ということに。
で、国産チップなのに国内で手に入らないっていうクソな商習慣Japanは早々に見きってeBayで取り寄せて載せてみました。

なんということでしょう。

動きません。

流石に焦るワイ。でよくよく調べてみると届いたブツが不良品なんてレベルじゃなくて内部ショートやらなんやらで使いもんにならないやつが2つ混じってました。だいたいこういうやつは必要量の倍数で取り寄せるんですけど、流石にこの駄目具合はだめだろうということでこのとき仕入れたチップは使わないことにしました。

どうしたかというと結果から言うとオリジナルのJRCではもう作ってないんであちこちのデータシート調べまくってほぼ同スペック(ほぼというよりもう完全に同じ仕様)のやつに載せ替えました。

D-FlipFlopは普通のTTLなんで国内入手問題なしということでこっちはOKで載せ替え後の動作もOKでした。

で、次。

SRAM

よく文献ではSRAMの寿命は億単位の高寿命、とか言われますけどねいろいろやってると記憶できないSRAMとかいろいろ巡り合うわけですよ。SRAMの記憶素子はたしかに億単位の寿命があったとしてもオンチップの周辺回路はそうも行かないでしょ、という見解です。要は壊れます。

これについてはDX7IID/FD起動しない(ブート不良)、というわりかし有名なくせに解決策が国内外例がない症状がありましてそのときにわりかしいっぱい買ってたSRAMがあったんでそれに載せ替えました。
※DX7IID/FDブート不良は解決策判明してます。誰にも教えてませんがねー

ここまでが1号機のお話でした。そのた不具合報告頂いた箇所に関連するパーツ一通り交換して今は元気に動いているそうです。

こんな感じで不具合書きましたけど、明確に持病としてある不具合は電源ボードのコンデンサおもらしのみなんですよ。

それの不具合一つがメインボードのあちこちを破壊したっぽいです。

スイッチング電源は高周波対応トランスに対してトランジスタとかでON/OFFをパルス状にして送って間欠電圧にしてそれを2次側コンデンサで間欠部を平滑して希望直流を得る構造になってまして、今回みたいな持病は二次側のコンデンサがしんでスイッチングパルスが平滑不足の状態でメインボードに流れてた状態なのかな想像してます。

そんでそんな異常電流を受けるもんだからどこが壊れるかわからない、どこが壊れてもおかしくない状態になってみたいです。

ってことで長くなったんで2号機については次エントリで。