YAMAHA TX802 修理その1、色々紹介

よくPC組み立てるときに「電源はケチるな」って言うじゃないですか。
あれまじだなーと思わせる事態が続いてます。
べつにPCは大丈夫なんでシンセの話なんですけどね。

とある時期のとあるメーカーのマシンで電源が必ず死ぬやつがおるんですよ。
YAMAHAのTX802っていうやつですけどね。
次点でDX7IID/FD。どっちも同じ世代でTX802はDX7IIDのラック版とか言われたりするやつです。

まずTX802の紹介ですけど、これ前述の通りエンジン自体はDX7IID/FDと同じ、DX7初代が二台分ってやつです。
ただ、単純にDX7IID/FDのラック版かって言われるとそうじゃなくて操作性とか音源としての設計思想は全く違ってきたりしてます。どちらかというとマルチティンバーを目指した感じな作りです。
詳細の説明は省きますけど使われてるFMチップ(OPS)が3つのモードがあってシングル・デュアル・8×2のパラ、っていうモードがあります。
この内シングルとデュアル(スプリットも)を使ったのがDX7IID/FDですね。マルチ音源としては考えられてない(ただしE!装着時を除く)

TX802ではこの8パラマルチティンバー的なモードを装備してます。出力が8パラなのもそのあたりのを推したかったというかなんというか。実際に今の音源みたいに8パートとして使えるかというとそういうこともなく、各パート2ボイスでパート間でのダイナミックボイスアロケーションはなくてパートごとのボイス固定です。このへんはこの時代ではわりかし普通というかRolandのサンプラー件、ワークステーションを目指したS-50あたりも各パートのボイス割当モードを予めきめておかないとだめなやつですんでわりかし珍しくはない時代です。

と、そんな感じでマルチティンバー音源なのかー、とおもわせといて電源入れるとまずPerformanceモードというモードで起動します。一応このモードが基本になるんですが、これというのは8パラ分のボイスの箱を用意したモード、っていう状態でプリセットはマルチティンバーな状態にはなってないです。
内部ソフトウェアでうまいこと制御してるんでしょうが、1パート2ボイスのところを他パートで同じ音色を設定するときに例えばパート1に対して「左に同じ」っていうことで各パートの2ボイスをうまいこと割り振ってボイス稼いでさらに音色の重ね合わせの柔軟性をDX7IID/FDよりも格段に上げています。

こうかくと「ダイナミックボイスアロケーションじゃん」って思われるかもしれませんが、実はちょっとからくりがあって各パラアウトから出すとわかりますけど、打鍵回数によってどのパートが発生するかをずらしてます。例えば4パートが「左に倣え」状態にすると1?4パートは4打鍵ごとにパートごとに発音するタイミングを分散します。この状態でパラアウトに出力をさして聞くと打鍵数ごとに規則的に発生する妙な状態になってます。こうやって各パート2ボイスっていう制限を回避しつつ音色を重ねる仕組みを実装してます。これははっきり言ってソフト側で考えたひとよく考えたな、っていう実装です。

この各パラアウト状態でパートごとに音色発声タイミングを分散させる、っていう機能にたいしてその発生先をMIX1/2のどちらに出すか、ランダム的に出すかっていう機能をつけたのがこのTX802の面白い機能の一つの「オルタネイティブアサイン」という機能です。
断片的に発声される各パートの音色をMIXの1/2のどっちから出させるかを振り分けることによって右左へと音が飛ぶような効果を出すことができます。これもソフト実装よく考えたなっていうやつです。OPSの機能制限から逆転の発想で面白い効果を出すことができるように作った、っていうやつです。エンジニアさんすごい。

まぁ、ここまで書いてきて触れてないですけどこのマシン、実はPANというものがないんです。MIX?OUTも1/2としか書いてない。つまり右から出るか左から出るか真ん中から出るかの3択なんすよ。

でこのPerformanceモードで各パートへの音色アサイン次第ではDX7IID/FDのDualモードよりもはるかに柔軟に音色を重ねることができ、それをユーザーPerformanceとして保存できます。

音源としてROM実装されているのはVoiceのA/Bバンクのみです。これはDX7系のシングルバンクと同等のものです。このVoiceを積み上げてPerformanceを作ります。
で、SRAM側(不揮発メモリ)に記録されてるのがこのPerformanceバンク全部とVoiceのIバンクです。
ユーザーが保存できるのはこのPerformanceバンクとVoiceのIバンクってことになります。

電池抜くとPerformanceとVoiceのIバンクは消えますけどまぁ、この機種は割と電池切れないなんでだろうね。わからん。

プリセットPerformanceとか消したくない場合はRAM4カートリッジ用意しましょうね。

まずはTX802の機能説明になっちゃいました。長すぎやん。

で、この機種はわりとクリティカルな弱点があってですね、それが冒頭に書いたスイッチング電源の不具合だったりするんですよ。電源が壊れた?コンデンサやろ、コンデンサ交換したら直るじゃんwwwww

って思っていた時期が私にもありました。

ということで別記事に起こったことなどを書いていきましょうかね。はい。